夜のどこかで、ふと浮かんでくる食べものの話です。

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📻 第12夜


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📻 アビ蔵放送局

アビ蔵:夜になると思い出すんだよね。ふわっと広がる、煙の香りっていうか。

バステト:うん、あの独特の、ちょっと冷たい空気に混じるあの感じ。じゅうっと焼ける時間じゃなくて、余韻みたいな。

アビ蔵:そうそう。燻製チーズの表面が、少しだけさくってしててね、中はふわっと、でもひんやりしてる。

バステト:ねえ、口に入れた瞬間は柔らかくて、じわっと燻された香りが追いかけてくる感じ。野菜とかパンにのせたりもしてたね。

アビ蔵:ブラックペッパーのざらっとした粒が時々歯に触って、そのさくっとした感触と香りが重なると、なんだか夜の静けさが近くなる。

バステト:山椒の爽やかなざわざわもほんのりで、きつくない。夜風みたいにさわやかでいて、じっとりじゃない。

アビ蔵:そういえば温めると、ふわっと湯気があがるんだよね。カマンベールのクリーミーな中身がとろりと溶けて。

バステト:湯気がまるで小さな夜の灯りみたいに見えて、それをぼんやり眺めてる時間が好きだったな。

アビ蔵:あの時間だけ、何となくゆるやかに流れていく気がして…香りと音と、ほんのわずかな温度差が混ざる感じ。

バステト:それで思い出すんだ、燻製チーズの名前も味も、はっきりわからないけど、夜の空気と一緒に浮かんでくるあの不思議な感覚を。

アビ蔵:分かるようで分からない、でもどこかにある気がして…たぶん、夜にだけ蘇る記憶の一片なんだろうね。

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