夜のどこかで、ふと浮かんでくる食べものの話です。

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📻 第14夜


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📻 アビ蔵放送局

アビ蔵:夜になると、ふわっと香るごまの匂いがぼんやり浮かんでくるんだよね。

バステト:ああ、あの香ばしい感じ。白いコーティングの中で、しっとりと隠れてる。

アビ蔵:ひんやりとしたチョコの表面に触れると、カステラの柔らかさがじんわり伝わる。

バステト:かすかなさくっとした感触も紛れている気がする。食べる前の、あの手触り。

アビ蔵:割ると、黒ごまの濃密なペーストが顔を出して、夜の静けさを一瞬だけ乱す。

バステト:そのごまあんの、どこかほろ苦く甘い混ざり合い。眠りに近い時間にだけ蘇る。

アビ蔵:子どもの頃、夏の夜にこっそり冷蔵庫から取り出した気配みたいだね。

バステト:そう、すこし背徳的な涼しさと、口の中で溶けて消えてしまう儚さ。

アビ蔵:ふとした瞬間、頭の隅でぽつりと光る。名前はどうしてか忘れてしまうけど。

バステト:夜の闇に溶けて、また静かになる。不思議とまた思い出す、そんなお菓子。

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