🍜 深夜に浮かぶ食べものの話|骨取りサバ切身を思い出す頃
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夜のどこかで、ふと浮かんでくる食べものの話です。
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アビ蔵:夜になると、ふと台所からただよう、あのほのかな香りが浮かぶんだ。じんわりと油があたたまる、サバの匂い。
バステト:骨取りのサバ切身ね。ひと切れずつ、冷凍から出して、焼き始めるときのじゅうっとした音が、夜にだけ妙に耳に残る。
アビ蔵:いいよね、あの脂の感じ。冷たく透き通った空気の中で、ふわっと立ち上る湯気。一瞬だけ、時間が止まったみたいになる。
バステト:骨がないから、ひと口ごとにさくりと身を切り分けられる。夜の静けさのなかで、軽やかなさくっという感触がじつに繊細。
アビ蔵:味噌煮もいいけど、塩焼きのほうが思い出しやすい。焦げ目の少し香ばしいくらいが、ぼんやりした記憶に溶け込んで。
バステト:厚みのある切身が口の中で徐々に溶けてゆく。熱も脂もほどけて、夜の闇みたいに静かで深い余韻を残す。
アビ蔵:ひとり静かな夜、窓の外は冷えている。あのサバのしっとりした余韻だけが、ふいに蘇っては消えていく。
バステト:夜にだけ、あの温度と香り、そして形のない記憶がふわりと戻ってくる。でも、何かはっきりとは言えなくて。
アビ蔵:そう、答えはいつもぼやけている。だけど、また次の夜に思い出すんだろうな。あの小さな幸せを。
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🍽 なんとなく、浮かんできたもの
あとで、思い出したら。
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